追跡可能なマスバランス
マスバランス手法を適用する場合、その手法が信頼できるものであり、かつ新しい原材料や生産プロセスの実際の変更と開発を推進することが重要であると考えています。そのため、当社は他の企業やステークホルダーと協力して、マスバランスを適応する際に透明性と追跡可能性を示すためのいくつかの原則を策定しました。私たちはこれを追跡可能なマスバランスと呼んでいます。
追跡可能マスバランスはマスバランスの基本原則に則った上で、化学的および物理的なトレーサビリティを適用しています。化学的および物理的なトレーサビリティを適用するということは、製品内のリサイクルまたは再生可能物質を確認することが可能であり、その製品が実際に、化石由来から完全な再生可能もしくはリサイクル原料へと徐々に移行していくことを意味します。
化学的なトレーサビリティとは？
- 選択されたリサイクルもしくは再生可能な原料から製品が製造されることを証明するための確立されたルートが存在する必要があります。つまり、移行を可能にするために使用することができるのは、製品の製造に実際に使用される原料のみであることを意味します。
- リサイクルもしくは再生可能な原料は、その製品に相応する一部や部分のみを置き換えることができます。
物理的なトレーサビリティとは？
- リサイクルもしくは再生可能な原料から製品を製造するための生産プロセスが拠点内に存在する必要があります。
- リサイクルもしくは再生可能な原料は、リサイクルもしくは再生可能な製品を製造する生産拠点に運ばれて使用される必要があります。つまり、生産者はリサイクルもしくは再生可能なクレジットを拠点間で移転することができないことを意味します。
追跡可能マスバランスを適用することにより、第三者認証（ISCC - International Sustainability & Carbon Certification）によって認証された透明性とトレーサビリティが確保され、実際の製品に対して化石から完全もしくは一部再生可能な原料へ徐々に移行することが保証されます。